2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

作家とは何か−小説道場・総論

森村誠一著、角川oneテーマ21 小説の書き方−小説道場・実践編 - a follower of Mammonの前編(こちらに「あとがき」があることを考えると、後編かもしれない)。タイトル通り「作家とは何か」についての論評で、他人に読まれることを意識せよ、といった精神…

本気で小説を書きたい人のためのガイドブック

ダ・ヴィンチ編集部、メディアファクトリー 雑誌「ダ・ヴィンチ」編集部による、「小説作法本」。「書き方」よりも、(「ダ・ヴィンチ」も持っている)文学賞の取り方といった作家の「なり方」の方に力点が置かれている。実際の作家のインタビューや寄稿がた…

告白

湊かなえ著、双葉文庫 本屋大賞受賞作で、松たか子主演で近く映画が公開される。そのためか、ものすごい売れ行きのようなので、読んでみた。 退職前、最後のホームルームで、シングルマザーの教師が「娘は、このクラスの生徒に殺された」と衝撃の「告発」を…

小説の書き方−小説道場・実践編

森村誠一著、角川oneテーマ21 丸善でたまたま見つけて購入。昨年4月に初版発行とあるから、比較的新しい。「忠臣蔵」のストーリーを小説の「最高のお手本」としているのはなるほどと思うなど、この手の小説作法本の中では大いに参考になる部類だろう。むし…

On Writing-A MEMOIR OF THE CRAFT

Stephen King著、POCKET BOOKS 現代の「スリラーの文豪」とも言えるスティーブン・キングの小説作法指南書。生い立ちから作家になるまでを記した自伝と、小説執筆に取り組む姿勢を中心とした指南の2部構成になっている。貧しい家庭に生まれて、肉体労働に従…

推理小説作法

江戸川乱歩、松本清張共編、光文社文庫 背表紙の表現を借りれば、「日本ミステリー界の二大巨頭が編者を務めた伝説的な名著を半世紀ぶりに復刊」とのこと。この2人のみならず、同時代の推理作家や評論家らがテーマごとに書いた「推理小説」についてのエッセ…

田宮模型の仕事

田宮俊作著、文春文庫 プラモデルで知られる「タミヤ」の社長による会社の「自伝」。静岡の製材屋から木製模型、プラモへと進化し、世界で取材、営業をする姿は、ソニーの成功譚を彷彿とさせる。特に、模型とは直接関係ないが、イスラエルへの取材旅行の際の…

翻訳夜話2 サリンジャー戦記

村上春樹、柴田元幸著、文春新書 村上氏と翻訳家・柴田氏の翻訳についての対話の続編。村上氏が翻訳した「キャッチャー・イン・ザ・ライ」の宣伝のための対談が中心となっている。そのためか、どちらかと言えば、作品そのものについての考察(ホールデンはサ…