2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

大作家“ろくでなし”列伝

福田和也著、ワニブックス刊 和洋の作家24人の作品と、その破天荒な生き様を紹介する。作家は三島由紀夫や川端康成、ヘミングウェイら主立った「大作家」を網羅している。エピソードも比較的一般に知られていることが多く、新たな発見というものは少なかっ…

若い読者のための短編小説案内

村上春樹著、文春文庫 村上春樹氏が、お気に入りの「第三の新人」世代の作家6人の短編6編を読み解く。アメリカの大学で自身が教えていた内容がベースになっているようだが、作品選定のひねり方と、その理由を長々と説明しているあたりは、いかにも村上氏ら…

ポケットに名言を

寺山修司著、角川文庫 寺山修司版の名言集。いわゆる金言・格言の類だけでなく、映画や寺山自身の作品からも選ばれている。寺山のコメントもおもしろい。 例えば、映画「あなただけ今晩は」のシャーリー・マクレーンのせりふ 昔、パリ音楽院の学生だったの。…

罪と罰3

ドストエフスキー著、亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫 いろいろあって読了に時間がかかった。ドストエフスキーの大作、亀山新訳の完結編。苦悶を続けたラスコーリニコフがついに自首する。 読了して思ったのは、やはり「カラマーゾフ」の方が遠大な物語だっ…