2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ウィーン近郊

黒川創著、新潮社 図書館で借りる。おそらく書評で読んだのだろう。ウィーンに特別関心があるわけでもなく、これまで読んだことがなかった作家である。なぜ借りることにしたのかも思い出せないが、小説としては楽しめた。 暮らしていたウィーンで自殺した兄…

日々翻訳ざんげ

田口俊樹著、本の雑誌社 図書館で借りる。副題に「エンタメ翻訳この四十年」とあるように、主にミステリーの翻訳家である著者が、その訳業を読み返して、その苦労話や思い出話を記す。 普段、ミステリーやハードボイルドはあまり読まないが、軽妙な語り口と…

習慣超大全

BJ・フォッグ著、須川綾子訳 ダイアモンド社 kindleにて読了。グーグルニュースでよくある訳者による紹介文のような記事を読んで、興味を持った。やや逆説的だが、翻訳の勉強にもなるかと思い、あえて訳書を読んでみた。 著者はスタンフォード大学の行動科…

RANGE

David Epstein著、RIVERHEAD BOOKS Kindleにて。ビル・ゲイツが2020年の読むべき本に挙げていたのをネット記事で見て、読んでみることにした。著者は(おそらく)スポーツライターで、早い段階での専門性(early specialization)よりも汎用性(分野の幅=RA…

日本史サイエンス

播田安弘著、講談社ブルーバックス 図書館で借りる。鎌倉時代の蒙古襲来、本能寺の変の後の秀吉の中国大返し、戦艦大和をテーマに、日本史の「常識」を科学的に検証した著。著者は歴史学者ではなく、造船の専門家というところが異色で、「科学を身近に」をモ…