2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

海を越える日本文学

張競著、ちくまプリマー新書 著者は、上海生まれの中国人で、明治大教授らしい。専攻は比較文化論とのことで、帯に「なぜ村上春樹ばかりが注目されるのか」とある通り、海外での日本文学の「翻訳のされ方」を論じる。それも、おおざっぱに言って「欧米」と、…

日記をつける

荒川洋治著、岩波現代文庫 著者略歴によると、荒川氏は「現代詩作家」。自身も長いこと日記をついているという著者が、作家の日記を取り上げつつ、その効用などを語る。日記そのものは、取り上げる作家が若干マニアックなこともあり、さほど印象に残らないが…

鼓笛隊の襲来

三崎亜記著、集英社文庫 バスジャック - a follower of Mammonに続く、三崎氏の短編集。巻頭の表題作の始まりから 赤道上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した。 鼓笛隊は、通常であれば偏西風の影響で東へと向きを変え、次第に勢力を弱めながらマーチングバ…

ホルモー六景

万城目学著、角川文庫 鴨川ホルモー - a follower of Mammonのスピンオフ的な短編集。「あのときはこういう裏話があった」というような本編の背景を説明した話を中心に6話。ホルモーをする4大学に、同志社が含まれていない理由が(それなりに)説明されて…

リディアードのランニング・バイブル

アーサー・リディアード著、大修館書店 本書には著者略歴が掲載されていないので、よくわからないが、リディアード氏は主に60年代に活躍したニュージーランド人のランニングコーチ。本書の原書は、そのノウハウや思想をまとめたもので、1983年に刊行されてい…

マラソンは毎日走っても完走できない

小出義雄著、角川SSC新書 「Qちゃん」こと高橋尚子らを育てた「小出監督」のマラソン本。書店で探すのに苦労した。09年11月に刊行されて、第7刷とあるから、かなり売れているようだ。 題名からは、「休みながら練習すべし」というような「楽して完走」的な…