2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ザ・万歩計

万城目学著、文春文庫 万城目氏のエッセー集。正直言って小説かと思って購入した。 若い作家だけに、話に「深み」はないものの、人となりはよく出ている。特に率直さはよく現れていて、梅田の書店にあった、自らの著書のポップ 「三分の一までガマン! あと…

太陽の塔

森見登美彦著、新潮文庫 日本ファンタジーノベル大賞を受賞した森見氏のデビュー作。(例によって恐らく)京大生が、恋人に振られたいきさつを振り返るという物語。デビュー作らしく、お約束になっていく詭弁論部やら何やらは出て来ず、何となくその手のアイ…

パレード

吉田修一著、幻冬舎文庫 最近「悪人」が映画化されて話題の吉田修一氏の作品を初めて読んでみた。実際は新訳 走れメロス他四篇 - a follower of Mammonの前に読み終えていたが、ブログにアップするのを忘れていた。 若い男女4人がマンションの一室に住むと…

新訳 走れメロス他四篇

森見登美彦著、祥伝社文庫 太宰治の「走れメロス」や中島敦の「山月記」、芥川龍之介の「藪の中」など日本文学の名作の舞台を現代の京都に置き換え、大学生を主人公にした「森見氏流」の新訳。語り口は毎度おなじみのもので、「走れメロス」では主人公が約束…