国際法 第4版

中谷和弘・植木俊哉・河野真理子・森田章夫・山本良著、有斐閣アルマ

国際法〔第4版〕 (有斐閣アルマ)

 図書館で借りる。環境法入門 第4版 - a follower of Mammon と同じ有斐閣アルマの本だが、こちらはつくりとしてはかなりオーソドックスな法律の教科書となっている。「はしがき」にも「国際法における、コンパクトでスタンダードな教科書を目指したものである」とある。

 「第1章 国際社会と国際法」に始まり、前半は総論的な部分を取り上げ、後半にテーマごとの各論を説明していく。第4版の発行が昨年3月だそうで、米トランプ政権の対応など、最近の国際情勢も反映されていて、読み物としてもある程度楽しめる。

 また、国際法の在り方をめぐる根本的な知識の理解の助けとなる部分も多い。例えば「国際環境法の基本的特質」の一つとして「枠組条約と議定書」が紹介され

このような「枠組条約+議定書方式」を採用する利点としては、総論賛成・各論反対をまとめやすくするとともに、科学的知見の進展にあわせた柔軟・迅速な対応を可能にするという利点がある。

と端的に説明されていたりする。そういう意味では、ニュースの理解の助けとなるなど、日常生活にも役に立つ一冊と言える。