男の作法

池波正太郎著、新潮文庫
男の作法 (新潮文庫)
50歳ぐらいの池波正太郎が、題名の通り、食や仕事、女性、家庭などに関して、男の振る舞い方を論じる。編集者相手に語った内容を文章に起こした、いわゆる語り下ろし形式。

食については、ビールは冷たいものとぬるいものが混ざるから注ぎ足したらダメで、一気に飲めるようにいい店のグラスは小さい、とういう話はへーっと思った。

また、「隅から隅までよく回る、細かい神経と同時に、それをすぐ転換できて、そういうことを忘れる太い神経も持っていないとね。両方、併せ持っていないと人間は駄目です」というのは至言だと思った。なかなか実践は難しいが。

また女性観についてはかなり保守的で、女性が読んだらキーッとなるようなくだりも多かった。