アレルギーはなぜ起こるか

斎藤博久著、講談社
アレルギーはなぜ起こるか―ヒトを傷つける過剰な免疫反応のしくみ (ブルーバックス)
息子がアトピー性皮膚炎で、私自身にとっても花粉症の発症を控えた嫌な季節になってきたので、アレルギーについて一回勉強しておこうと思って購入。アレルギー体質の保有者が関東地区の20歳代で70〜80%に達している、との記述もあり驚いたが、大半は副題に「ヒトを傷つける過剰な免疫反応のしくみ」とあるとおり、アレルギー発症の仕組みの解説。専門用語が多く、はっきり言ってほとんど理解できなかった。
そのうえ、どうやらアレルギー疾患そのものについては医学界でも研究途上にあるようで、患者がとるべき対策も最終章に出てくる一言

少なくともアレルギー疾患に関しては、あまりくよくよせず、現代的な暮らしを続け、アレルギー症状が出たら、炎症を抑える薬を早めに使うようにしていけばいいと思います。

で言い尽くされている。目の細かい繊維を使ったダニ予防寝具の有効性や、乳幼児期に家畜に囲まれた田舎暮らしをすると喘息やアトピーの発症率が低くなるという話もあったが、あくまでも確率の問題らしい。将来、犬を飼うことを検討しているが、実際に飼えるものなのかどうかは分からずじまいだった。