THE END OF THE AFFAIR

Graham Greene著、PENGUIN CLASSICS
The End of the Affair: (Penguin Classics Deluxe Edition)
「情事の終わり」として知られる作品。男性作家と、公務員の妻の恋愛を巡る物語だが、その題名の通り、話の大半は関係が終わりを告げた後の出来事。
男が爆撃で死んだと思いこみ、神に祈ったことから、女は別れを決意する。そのため、「信仰」や「神」を巡る考察が多く、とっつきにくい印象があるが、物語の展開とともに時としてユーモアの混じる乾いた文体、脇役の描き込みを含め、さすがに名作と言える。また、次のような明言もちりばめられている。

My hate was as pretty as my love.

ジョン・アーヴィングが愛読していたというから読んでみたが、なるほど「オウエンに祈りを」に通じる部分があった。