しっかり学ぶフランス語

高橋美佐著、ベレ出版
しっかり学ぶフランス語―発音と文法と練習問題 (CD book―Basic language learning series)
背表紙には

きちんとフランス語の基礎を学びたい人、もう一度フランス語の基本からしっかり学びなおしたい人の本格的な入門書。

とある。確かにそのような向きにはいい本だと思う。紹介される動詞の時制は直説法現在形だし、難関の代名動詞や関係代名詞などは未収録で、極めて初歩的な入門書と言える。私は既にやっていたことばかりだったが、それでもこの本に取り組んでよかったと思っている。
まず、付属のCDが詳しく、ヒヤリングの練習になったということ(欲を言えば、例文のすべてを音声収録してほしかったが)。それに練習問題は「これでもか」と言うくらい同じような問題に取り組ませるが、それが自然と反復練習になり、頭に入った。これまでのおさらいにはちょうどよかった。
また、確か大道芸人で数学者のピーター・フランクル氏が言っていたことだと思うが、複数の参考書を使うことはいいことだ。これだけ初歩的な参考書に立ち戻っても、まだ私のボキャブラリーに入っていない単語が次々と出てきた。
これで数年前に購入してあった「入門書」はすべて終えたことになる。そろそろ読み込みを始めたいという誘惑もあるが、まだ無理だろう。文法面でちゃんと理解できていないところもある。今後はひとまず文法の「中級編」あたりに進んでみたいと思う。
蛇足だが、本書の著者はアパレルメーカーに勤務後、渡仏しフリーのコンサルタントとして独立。現在は欧州と日本の企業間コーディネートや舞台芸術の企画・運営に携わっている、とのこと。うらやましい限りだ。