フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!

清岡智比古著、白水社
フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!
フランス語の入門書2冊目。1冊目はあくまでも新書で、読み物に近かったので、実質これが1冊目にあたるかもしれない。「今、本屋さんで立ち読みしているあなたへ」と題されたまえがきに

フラ語のルールを、ムズカシイこと抜きで!

と宣言されているように、基本的な文法を冗談を交えながら「軽いノリ」で紹介する試み。そういう意味ではキワモノ的な参考書ではあるが、軽いノリもさほど煩わしくはなく、

直接目的語=「〜を」になるやつ

など、難解な用語が(何となく、ではあるが)理解しやすくなったのは確か。例文に「モーニング娘。」が出てくる(モー娘。がマイナーになったら、改訂が必要になるだろうが)など、関心をつなぎ止める努力を惜しまない。それでも私はこの本の購入時は途中で挫折した。フラ語が難しいのか、私の根気が足りないのか…今回は比較的短期間で終えることができたが、それは曲がりなりにも「基礎中の基礎」は理解していたからだと思う。
また、新たな形が次々と出てくる終盤は難解だが、説明がさらっとし過ぎている印象がある。これは入門書の宿命なのかもしれないが、内容が難解になるにつれて例文からモー娘。なども姿を消したのはなぜだろう?