文藝春秋11月号・安倍晋三最後の三日間の真実

おそらくベテラン政治記者ペンネームであろう「赤坂太郎」氏による8ページのリポート。安倍首相の退陣劇の前後と福田総裁誕生に至る内幕を描いている。
題名に反して、より丹念に描かれている、というかより印象に残ったのは「ポスト安倍」をめぐる暗闘の生々しさだった。新聞などではぶつ切りに紹介されていたものなのだろうが、そこまで関心がないために時々刻々を丹念に追っていなかった者にとっては、まとめて示されるとやはり迫力がある。特に、政権の座を去ってから1年以上たち、公の場に姿を表すことが少ないにもかかわらず、いまだに「中心人物」であり続ける小泉元首相と飯島秘書官のくだりは圧巻だった。

 衆院議員会館の小泉事務所で「小泉は福田を支持した」と新聞記者から知らされ、面目が丸つぶれになった飯島は、その場で小泉に電話して「なぜ、事前に言ってくれないのか」と激怒し、退職届を提出して国会を去った。飯島は「これは福田のクーデターだ」と親しいジャーナリストらに電話をかけ続けた。

とのこと。面白いですね。